女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「子育て」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2022年11月11日 記事は取材時の状況)

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 人には誰にでも、隠しておきたい過去の一つや二つあることでしょう。ましてや、若い時に自分がヤンキーだったことなど、できれば伏せておきたくなるもの。でも、時には恩恵もあるようです。今回は、そんな元ヤンママのエピソードです。

◆小さい子ども2人を連れて買い物へ

 現在5歳と生後8か月の二人の子どもを育てる専業主婦、今井佐紀さん(仮名・27歳)。日々の子育てに大忙しの毎日です。東京都西部に暮らす佐紀さんは、実家から徒歩数分の場所に住んでいます。

小さい子ども2人を連れて買い物へ
写真はイメージです。(以下同じ)
 いつもは実家の母親に子どもを預けて買い物に行くのですが、その日母親は健診だったため留守だったといいます。税金の支払いや特売でほしい商品があったので、少し不安を残しつつも子どもを連れてバスで買い物に向かうことにしたそうです。

 運よくその日は子どもたちがお利口にしてくれていたので、無事に用事が済み、ほっとした佐紀さん。特に寄り道せず、帰りのバスに乗り込みました。乗車して10分ほどした辺りから、下の子がさすがに疲れてしまったのか、次第にぐずり始めてしまいます。

「珍しくお利口にしていてくれたんですが、甘かったみたいです。時刻は夕方だったので、下校途中の学生や、帰宅する人たちで結構こんでいました。ついには大泣きが始まるし、今更なんですが、別の日に母親に預けるべきだったと反省してたんです」

 佐紀さんはどんどん焦ってしまったそうです。

◆バスに響き渡る泣き声と、年配男性のため息

 なんとか我が子をあやし続ける佐紀さんでしたが、その時「はぁ」というわざとらしい大きなため息が聞こえていました。その声はすぐ後ろにいたスーツ姿の年配の男性からのものでした。