「私も神なんですね?」なんてセリフを、わけもわからず異動させられてきた小夢ちゃん(広瀬アリス)が言うときがくるなんて。そのセリフが、こんなにロマンチックに響くなんて。第1話を見終えたころには想像もしていなかったドラマ『全領域異常解決室』(フジテレビ系)も第7話。

 今回は、ザ・伏線回収の回となりました。小夢ちゃん、神だった。振り返りましょう。

■しかも室長だった

 警視庁総務部広報課のカラーガードとして踊ったり旗を振ったりしていた小夢ちゃんが、主に超常現象とみられる事件を全領域にわたって解決する全領域異常解決室に配属され、室長代理である上司の興玉さん(藤原竜也)にドヤされながら悪戦苦闘していたのは、つい先々週まででした。

 最初はオカルトなんて何にも信じていなかった“普通の人間”小夢ちゃんでしたが、最近ではけっこう信じ始めていたりもしていました。徐々に、神としての記憶が戻り始めていたんですね。

 そして、デリバリー男の芹田さん(迫田孝也)こと猿田毘古神に「今でも私の夫ですか?」と問いかけ、「私も神なんですね」と、ようやく自分が天宇受売命だったことを思い出したのが前回まで。猿田毘古神と天宇受売命は高天原と葦原中国で出会い、夫婦神になったと伝えられているそうです。ちょっと何言ってるかわかりませんが、とにかくそんな小夢ちゃんこと天宇受売命がいかにして神から人間になり、神に戻ったのかが語られたのが今回でした。

 小夢ちゃん、もともと全領域異常解決室の室長でした。人の体は世を忍ぶ仮の姿ですので、解決室内での関係性に年齢とかは関係ないようです。小夢ちゃんが、上司だったはずの興玉さんに「興玉、報告!」などと命令している姿はいかにも新鮮です。

 ヒルコによる神隠しによって4人の神が消され、解決室は小夢ちゃんを中心に、ヒルコ退治の方法を画策中。しかしその最中、ヒルコの「事戸渡し」によって神としての記憶を消され、さらに神器で腹を刺されて小夢ちゃん大量出血。“神隠し”となる寸前に猿田毘古神の能力で興玉さんたちに発見され、解決室に運び込まれるのでした。