昨今は「闇バイト」で詐欺グループなどに加担してしまう若者が増加して社会問題になっているが、現職の警察官が詐欺組織の手先になっていたとは驚きだ。大阪府警は「警察官がこのような事件で逮捕されたことは誠に遺憾であり、被害者や府民の皆様に深くお詫び申し上げます」などとコメントしている。
これに限らず、警察官の信頼を失墜させかねない事件が頻発している。先日は、4年前に捜査で訪れた住宅から現金約10万円や腕時計を盗んだとして、窃盗の疑いで京都府警察本部捜査2課の警部補、林謙司容疑者が逮捕され、今月24日に起訴された。警察がさらに捜査を進めたところ、3年前にも別の高齢女性の家から現金300万円を盗んだ疑いがあることが分かり、27日に再逮捕された。容疑を認めているという。
林容疑者は特殊詐欺防止のための捜査情報を悪用して高齢者の自宅を把握し、目星をつけていたとみられ、他の住宅での窃盗もほのめかしていることから、被害総額は1000万円以上になる可能性があるという。林容疑者は万引きの疑いで今年8月にも書類送検され、捜査費の不正流用の疑いもあるなど、事実なら現役警察官とは思えない無法ぶりだ。
さらに、今月7日にはマッチングアプリで出会った女性を「実は自分は警察官で売春を担当する部署にいる。これは犯罪になる」などとホテルで脅して乱暴した上で、「始末書」と称した書面を作らせたとして、中国四国管区警察学校の指導部長で警視正の岩本幸一容疑者が不同意性交や強要の疑いで逮捕された。別の女性に書かせた始末書が関係先から複数見つかっており、同様の行為を繰り返していた疑いがある。岩本容疑者は警察の調べに「性交や強要はしていない」と容疑を否認しているという。
【こちらの記事も読まれています】