◆テレパス能力の設定の上手さ

それでは、なぜ日本に韓国ドラマが逆輸入されたのか? その妙は、主人公・侑里の「テレパス能力」にある。

彼女は、目を合わせた相手の心の声がわかる。しかし、テオの場合は心の声が「韓国語」なのだ。

話すときは日本語だけれど、心の声は韓国語。そんなテオの考えていることが、侑里にはわからない。だからこそ彼女は、他者に対するのとは打って変わり、テオと接するときはある程度リラックスしていられるのである。

これが、ただの「年上女性&年下韓国男子」の組み合わせでは実現できない、設定の上手さだ。母国語が違う相手だからこそ、ある意味で、侑里のテレパス能力が活きてくる。