◆ペーパードライバーなのに仕事で運転をすることに

 近藤さんが転職した会社には営業車があり、営業先周りには車を使うことが基本とされていました。

運転
※写真はイメージです(以下、同じ)
「営業職として入社できたのはいいものの、私は運転免許を取得して約5年、まったく運転をしてきませんでした。そもそも、自動車学校でも運転の苦手さは自覚していて、なんとか免許は取れましたが、運転するのが怖いなという気持ちはなかなかぬぐえずにいました」

 さらに不運なことに、転職先の企業は、それまで住んだことのない大都会の大阪府内。人通りや交通量の多さも、田舎の自動車学校で免許を取得した近藤さんの運転への恐怖心を加速させました。

「慣れない都会の道を運転することは恐怖でしかありませんでした。ですが、入社したてで部内でもまだまだ下っ端だったこともあり、私が運転せざるを得なかったんです」

 というのも社内には、“若手や新人社員が率先して車を運転”するという暗黙のルールがあったのだとか。上司や先輩社員と営業先を回ることがしばしばあり、苦手な運転をほとんど毎日しなくてはならない状況に陥ってしまいました。