◆服の色はどのように決まる?
服の色は何で決まるのでしょうか。それは素材である布の色によって決まります。
市場に出ている服を作っているブランドのほとんどは、生地メーカーから生地を買って服を作ります。ある程度大きいロットのところであれば、別注でオリジナルの素材や柄、色を作ることもありますが、ほとんどのブランドは生地メーカーが提案している生地見本の中から素材を選びます。
そのため、あちらのブランドとこちらのブランド、全く同じ素材、同じ色のものがある、ということがよく起こります。なぜなら原材料の素材の仕入れ先が同じところだからです。
では生地メーカーはその素材の色をどのように決めているのでしょうか。
これはメーカーによってさまざまだと思いますが、資料としてパントンのようなトレンド予測会社が発行するトレンドカラーブックを参考にするところが多いでしょう。大手の素材メーカーであれば、何かしらのブックを参考にして、次のシーズンの色出しを考えるだろうと予測します。
トレンド予測会社はそれぞれ独自の方法論でもって次のトレンドを予測します。当然のことながら、その方法については秘密です。秘密であるだけでなく、これらのブックは高額です。予測は高等技術なので、安く売ることはありません。
多くの生地メーカーが同じトレンドカラーブックを参考に素材の色出しをするために、同じ時期に似たような色が市場に出回ることになります。次に、この生地を買ったブランドが作った服が店舗に並びます。