「本来なら招待客40~50人がちょうどいい部屋に、70人くらい押し込んだ感じですね。隣のテーブルも新郎新婦が座るメインテーブルもすぐそばで、すっごく落ち着かないんです。
普通の披露宴だったら同じテーブルの仲間同士で和気あいあいとたわいもない話を楽しむんですけど、会話が筒抜けになりそうでどこのテーブルも妙にシーンとしていました。こんなに呼ぶならもっと広い会場を選べばいいのに……と思いましたね。
乾杯はシャンパンではなくビールだったし、冗談でなく本当にかなりケチったんでしょう。ここ最近、乾杯がシャンパンじゃない披露宴なんて出たことありませんよ。まあ、喉がカラッカラだったのでビールが染みわたりましたけどね」
◆約20分にもおよぶ余興タイム
そして宴もたけなわとは言い難い雰囲気のなか、披露宴は余興タイムに。
友人のスピーチや歌でも始まるのかと思いきや、始まったのは約20分にもおよぶ新婦を含めた音楽サークル仲間の優雅な演奏会だったとか。
「結婚式で演奏をするのは全然アリですが、ハープのような楽器で延々とつまびく耳馴染みのない単調なメロディの曲に、もうどうしようもなく眠くなっちゃって。
ゆったりとした会場なら雑談をしたり飲んだり食べたりしながらやり過ごせるのですが、あまりに距離感が近いのでそれもはばかられて。周囲を見渡すと、みんなうつろな目をしてましたね」
◆お見送りは、ぼったくりチケット販売とともに
窮屈&退屈な2時間を耐え、披露宴がやっと終了。そそくさと帰ろうとしたとき、司会者が
「今日演奏しましたみなさんが来月●●でミニコンサートを開きます。新婦がチケットをご用意しておりますので、ご興味のある方はお見送りの際に声をかけてください」
とひとこと。嫌~な予感がしつつ会場を出ると……。
「本来なら新婦はお菓子とかお茶とかのプチギフトを持ってお見送りをしているところ、Nさんが持っているのはチケットの束。おめでたい席で『いかがですか?』と言われたら断りにくくみんな購入していたのですが、お値段なんと4000円!