犬猫生活福祉財団は、群馬県前橋市と共同で、ふるさと納税を活用したガバメントクラウドファンディングを、11月15日(金)~2025年2月12日(水)の期間で実施中だ。
同プロジェクトでは、犬猫の殺処分ゼロ、収容ゼロ、不適切飼育環境ゼロという「3つのゼロ」を目指している。なお、目標金額は3,000万円だ。
犬猫の殺処分の現状
環境省の発表によると、2022年4月1日(金)~2023年3月31日(金)の期間の殺処分数は、犬2,434頭、猫9,472頭の計11,906頭だったそう。毎年減少傾向にあるものの、まだ1日あたり32頭もの犬猫の殺処分が行われているという。
殺処分ゼロの実現には、保護施設などに収容される犬猫の収容数を減らすことが根本的な解決策として重要だ。しかし収容数が大きく減少するまでの間、そして改善後も一定程度出てしまう収容犬猫に対して、殺処分を回避するセーフティーネットが必要となる。
また、地方では、まだ野良犬猫の繁殖の問題や保護施設の受け皿不足が顕著であったり、都市部も含めてシニアやハンデを持った犬猫の譲渡が進みにくかったり、一筋縄ではいかない課題も残っている。
犬猫生活福祉財団は、これらの問題に対し、殺処分ゼロ、収容ゼロ、不適切飼育環境ゼロという「3つのゼロ」を目指して、達成までの計画をロジックモデルとして作成し、2021年から活動している。
11月現在はその初期段階で、「3つのゼロ」それぞれについて前橋市でモデルケースを作るために活動しており、中長期的にはその成果を全国に広げていく計画だ。
犬猫生活福祉財団と前橋市の取り組み
犬猫生活福祉財団と前橋市では、野良猫の不妊去勢を担う病院が少ない地域で、犬猫の去勢・不妊手術に特化した動物病院のスペイクリニック設立と運営を実施し、収容数減に寄与していくモデル作りをしている。
2022年3月〜10月までで、1,499頭の不妊・手術の実績があり、今年度末までに累計2,000頭以上の手術頭数を目指しているという。