シーマン人工知能研究所は、2022年から「福島イノベーション・コースト構想」に参画し、高齢者向けのおしゃべりAI見守りスピーカーを、浜通りを拠点に開発してきた。
その実用化に向け、実証実験を福島県川俣町で実施するにあたり、高齢者向けのおしゃべりAI見守りスピーカー「俣兵衛」の実証実験参加者として、モニターの募集を開始。合わせて、募集に関する説明会を開催する。
高齢化問題に向き合うために
同事業は「福島イノベーション・コースト構想」のもと設立された、「地域復興実用化開発等促進事業費補助金」の採択を受け、浜通り地域などの復興に資するものとして展開されている。
シーマン人工知能研究所は、2022年3月28日(月)に川俣町と「AI生活会話見守りスピーカーを活用した快適な地域社会の構築に向けた事業連携協定」を締結し、川俣町の協力のもと開発を進めてきた。
東日本大震災および原子力災害により大きな被害を受けた川俣町は、若者が土地を離れ急速な高齢化が進み、2020年10月1日(木)時点で外国人を含む人口12,170人のうち、60歳以上の割合は50.1%と高い水準になっているという。この事業では、AIという最先端の技術を使って川俣町の高齢化問題に向き合い、復興を後押しするという貢献を意図している。
川俣町に限らず、今後ますます高齢者が増えることが予想されている。
ひとり暮らしの高齢者が安心して暮らせる社会を構築するにあたり、同事業は社会課題の解決に向けたひとつの提案、挑戦といえるだろう。
また、SDG’sでは3番を中心に、9、11に貢献するものとしている。
「俣兵衛」の特徴
シーマン人工知能研究所は、ゲーム制作会社を母体とし、創業当初から自然な日本語でやりとりができる会話エンジンの研究・開発を進めてきた。
型にはまった一問一答の無機質な会話ではなく、話の文脈を記憶し、相手に合わせて話題を広げたり、さりげなく日々の行動を確認したり、ときにツッコミを入れたりするような、自然な言葉のやりとりを目指している。