DNA鑑定など簡単にできなかった時代から、女たちは脈々と「托卵作業」を続けてきたのだろうか。夫への反乱として、あるいは自分自身の生きる証として。

◆妻たちが「托卵」する“3大理由”は

 現代の托卵は、いくつかのパターンに分かれる。ひとつはドラマ同様、夫の子か不倫相手の子かわからないまま産んでしまうケース。夫と離婚寸前というほど険悪な仲なら、「どちらの子かわからない」ことはないから、夫ともそれなりに夫婦として成立している関係での不倫なのだろう。不倫相手をより愛している場合もあれば、妊娠したのだからとにかく産もうと決意する場合もある。

不倫
 もうひとつは、やはり不倫相手を愛していて、彼の子を産みたいと考えているケース。うっかり妊娠してしまう場合もあるが、用意周到に計画をたてて不倫相手の子を妊娠する場合もある。相手が賛同してくれている場合は、産まれた子を不倫相手に抱かせたり、せっせと写真を送ったりもする。

 子を介して、本気で愛している不倫相手との「愛の証」を残したいと語った女性もいる。いつか彼と別れなければならなくなっても、子どもがいれば彼との愛を実感できるはずだから、と。自分の子の成長にこまやかに関われないと嘆く不倫相手もいるのだが、「そこはちゃんとフォローするから」とたまに会わせたりもするそうだ。

◆「優秀な遺伝子を残したい、産むのは“私”なのだから」

 最後のパターンは、最近出てきている「夫よりハイスペで好みの男性の子がほしい」という女性側の欲求だ。以前だったら考えられないことかもしれないが、夫より容姿も頭脳も優秀な男性とたまたま知り合い、この人の子がほしいと思ってしまったら、女性はその欲求を止められないのかもしれない。

 いずれの場合も興味深いのは、女性たちが夫の心理を深く考えていないところ。悪意があるわけではなく、「子は自分のもの」と考えるのが“メス”としての習性なのかもしれない。そこに男性が口を挟む余地はないというのが女性たちの一貫した言い分だ。「子を産むのは私」なのだから。