家に戻った麗美は、そこで一葉と相対する。新堂家の復讐計画にもっと早く気付くべきだったと悔やむ麗美。復讐の思いを吐き出す一葉。葵を警察に突き出すと語る一葉に「私を殺していいから、やめてほしい」「お願いします」と土下座する麗美。包丁を自分の頬にかざして切りつける痛々しい演技は迫力があった。一葉は「すべて終わったよ」と、天国にいる梨里杏に語りかけた。

 一方、次女の沙奈(渡邉理佐)が早乙女倫太郎(塩野瑛久)に拉致された場所を突き止めた一葉の夫・航輔(山中崇)。居場所がわかったのは、性加害で逮捕され、釈放された早乙女秋生(平山祐介)の協力によるものだった。秋生は今まで父親として倫太郎と向き合わなかった事実と向き合い、倫太郎に謝罪。動揺し秋生に暴力を振るう倫太郎。崩壊して、早乙女家もまたようやく「家族らしきもの」になったということか。

 麗美は一葉の弟・優磨を突き落とした罪で逮捕される。資産のすべてを「なぜか」失っていきなり安い弁当を買うようになる秋生は、麗美の愛人である伊志嶺に刺殺されてしまった。倫太郎は議員を辞職するに至った。

 復讐を果たした新堂家は改めて人生をスタートさせる。一葉は主婦に戻り、航輔は美容師として、沙奈はジャーナリストとして、そして優磨も就職活動を再開する。新たに動き出した4人生活。しかし、ある日の朝、新堂家の食卓には5人分の食事が。5人目として座ったのは「葵」だった。一葉は「罪を抱えきれなくなったら、今度こそ私が殺す」と発言し、共に暮らすようになったのだ。家族も全員彼女を受け入れている。包丁を持った一葉はふっと微笑み、物語は終わる……。