その一方、実写化の大半が失敗していたのは過去の話で、近年は成功例が多くなっているとして期待するファンもいるようだ。SNS上では「最近は、実写化は成功している例の方が明らかに多いのに」などと指摘され、実写化が成功した漫画の例として『キングダム』『岸辺露伴は動かない』『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚』『東京卍リベンジャーズ』『銀魂』などが挙がっている。

 また、配信ドラマとしてはNetflixで『ONE PIECE』が世界的にヒットし、同じNetflixで当初は「絶対に実写化したら失敗する」といわれていた『幽☆遊☆白書』もバトルシーンなどの評判がいい。Netflixで人気シリーズとなった『今際の国のアリス』も漫画の実写化作品だ。単に映画化やドラマ化であれば「しょぼい作品になってしまうのでは」という懸念があるが、今作はNetflixと同じ外資系のAmazonプライム・ビデオが絡んでいることで潤沢な予算が想定され、それも期待の声が少なくない要因になっているとみられる。

 ただ、今作のキャラクターは「二次元だから成立する」という魅力や特徴が目立つのも事実で、実写でそれを表現するためには、キャストに高い演技力が求められるだろう。そうした事情から、今後も不安と期待の声が入り混じった状況が続きそうな気配。いずれにしても、近いうちに実写化が正式発表されることがあれば、さまざまな意味で大注目作となるのは間違いなさそうだ。