売れる前は劇場でさんざん見た目をイジられ、テレビに出るようになった瞬間に見た目イジりがタブー視されるようになった。あんりは、そういう時代の芸人なのだ。
そんなあんりが「自分を出せる共演者」として明かしたのが東野と、ダウンタウンの浜田雅功だった。浜田はあんりと共演すると顔を見るなり大爆笑し、あんりがそれにツッコむだけで笑いが生まれるのだという。「浜田さんとからむのがいちばん楽」と言う芸人は、おそらくあんりだけだろう。
あんりは自分の見た目をイジってくる芸人として東野、浜田、かまいたち・山内健司の名前を挙げる。そして、その3人があんりの見た目をイジって、炎上したのを見たことがないという。彼らの見た目イジリがネット上で炎上しない理由について、当のあんりはこう分析する。
「その3人に共通するのは、そちらが悪者になってくれるんですよね」
そう言って笑うあんりは、この日も東野から与えられた山盛りのシュークリームとマミー(すごく甘い飲み物)をおいしそうに頬張るのだった。
(文=新越谷ノリヲ)