◆好きな人に「自分が嫌いなこと」を話す大切さ

 ドラマや漫画では基本的に登場人物の成長が描かれることが多く、1話と最終回を見比べると登場人物の考え方から顔つきまでガラリと変化しているケースは珍しくない。しかし、『いちばんすきな花』では果たして成長と呼べるほどの変化があったのかは判断に困る。ただ、そもそも成長なんて無理にする必要がないようにも感じた。

 学習塾を開くため、かつての椿の家でいろいろ準備をしている志木美鳥(田中麗奈)。それを手伝うために夜々が足を運ぶ。その中で、夜々は「今まで好いてくれてた人たち、みんな当たり前に好きなもの聞いてくるの。『何が好き?』『これ好き?』って」「でも、好きな人たちに自分が何が嫌いなのか知ってもらったら、すっごい生きやすくなった」と話している。