嵐をめぐっては、二宮が10月24日に事務所からの独立を発表。「1回目の事務所の会見以降、自分の活動にも多くの影響が起き始め、正直な話、僕も怖くなったし、不安な気持ちにもすごくなり、これからどうしていこうかなと考え始めました」と本音を吐露し、ジャニーズ性加害問題が俳優業やCM契約などに大きな影響を及ぼしていたことをうかがわせた。その一方で「嵐に所属したままの独立」であるとし、ファンクラブ会報などのグループ関連の活動は旧ジャニーズ管轄で変わらずに続けるという。

 櫻井については、表面上は仕事に大きな影響は見受けられない。ただ、長らくCM出演している「アフラック生命保険」は契約がまだ続いているものの、現在テレビ放映されているのは吉沢亮を起用した別商品のCMがメインになっており、ファンからは「契約満了になったらそのまま終了するのでは」と危惧する声がある。

 さらに、月曜キャスターを長年務めている日本テレビ系報道番組『news zero』では、ジャニーズ性加害問題へのコメントをなかなか出せず、キャスターとしての資質を疑問視する声が噴出。長らく担当している毎年恒例の音楽特番『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト』の司会を継続することへの批判も起きていた。性加害問題をめぐっては、多くの企業が旧ジャニーズ所属タレントの起用や契約更新を見送っており、スポンサーへの配慮という意味でも、日テレは両番組について「櫻井の起用を継続すべきか、降板させるべきか」の選択を迫られていた。

 もし櫻井が独立するのであれば、日テレとしては「櫻井切り」をしなくて済む。すでに『news zero』に関しては、日本テレビの石澤顕社長が定例会見で「編成方針の変更はありません」と起用継続を示唆しており、例年11月末~12月に放送される『ベストアーティスト』についても一部メディアで櫻井の司会続投が内定したと報じられていた。その背景に「櫻井の独立」があるという可能性は十分にありそうだ。二宮が「嵐に籍を置いたまま独立する」という裏技的な退所となったことで、櫻井は独立のハードルが下がったのではとみられる。