◆学生や子どもたちの日常を潰す必要があったのか

緊急事態宣言は日本全体を新型コロナの蔓延から守るために出されたはずでしたが、実際は、「かかると死亡リスクが高い高齢者の命を守る」ことに重きが置かれていました。ですがそれを守るために、本当に公園の遊具を禁止し、学生や子どもたちの日常を潰す必要があったのでしょうか。

学校の教室
人は生まれたら必ず死を迎えます。わたしたちも老いれば必ず何らかの形で死を迎え、次の世代が時代を担います。それが自然の摂理です。感染を予防し、高齢者をコロナウイルスから守ることはもちろん大事ですが、次の世代を担う子どもたちを育てるための健康的な環境を守ることだって大切です。

新型コロナ流行当初は得体のしれないウイルスに世界中が戸惑いましたが、1年もすれば、感染の重症化率や、世代別の死亡率が見えてきていたはずです。政治家たちは専門家と協議し、やみくもに「密を回避」の一点張りを押し通すのではなく、データをもとに、もっと人と人とのコミュニケーションが取れるような緩和策を見出すことができたのではないでしょうか。