◆沼の相談その3 最後のひと押しをしてほしい
セックスワーカーからの整形相談もある。漫画「明日、私は誰かのカノジョ」(をのひなお著、小学館)のヒロインは整形沼のセンパイから実体験をもとにした有益なアドバイスをもらっていたが、整形に詳しいわけでもない占い師に相談して大丈夫なのだろうか?
「話を聞くと、店のNo.1になるための作戦も金銭面も施術内容もすごく計画的でよく調べてあって、目標もはっきりしている。彼女のなかではほぼ結論が出ているけど、最後のひと押しがほしいって感じだったかな。お金をもらっている以上できるだけ前向きなアドバイスをしたいから、誰かに言われて整形するとかではないかぎり、基本は応援してたよ」
ほかにも「不倫相手の子どもを妊娠したが、産むべきか」というものもあった。これもまた、結論は本人のなかで出ていたが応援されたいという気持ちだったようだ。
Kさんの話には「占い」の要素がほとんど出てこないが、利用客が求めているのは不思議な力ではなく、精神的な応援なのだろう。
「何かの沼にハマって電話してきた」とはやや事情が異なるが、こんな相談もあった。