◆医師からの忠告に反発!
前編で紹介したとおり、いるみるくさんはダイエットで極端なカロリー制限をしたことで摂食障害寸前となり、健康を取り戻そうと粗食をはじめ、そこからマクロビ、ゆるベジタリアン、有機野菜、そしてヴィーガンへとたどり着いた。
幸い食べ吐きの衝動は収まり、ダイエットもそれなりに成功。ところがたまに風邪などで体調を崩し病院に行くと、その食生活をやんわり忠告された。
◆極端な食生活は人間関係にも影響
「以前より体重が落ちてるので、ダイエットしたの? とか医者に聞かれるわけですよ。そしてヴィーガン生活を伝えると『肉は食べたほうがいい』『あなたの食生活は普通なことじゃない』『女性だからこの先子どもがほしいと思ったときに、つらい思いをするかもしれない』『あなたはもう大人だから僕があれこれ言う立場ではないけれど』と。そのときは、わかってないなあ~みんな、みたいに感じました。年寄りだからとか、まだわかってないの? とか。そんなふうに思ってましたね」
2000年代初頭はいまと比べると、ヴィーガンは知る人ぞ知るというレベルのライフスタイルだった。同居していた母親は家庭菜園で無農薬野菜を作ったり、菜食生活に付き合ってくれたりと前向きに協力をしてくれたが、友だちからは奇妙な目で見られていた。
「人間関係が壊れるまではいかなかったけど、お互いちょっと距離ができてしまいましたね。外食は誘われても、自分から断っちゃう。食べるものがなくて申し訳ない、みたいな気持ちもありますしね。焼肉なんか誘われた日には、そんな、牛殺して焼くとか何!? みたいな(笑)」