◆数ヶ月後、夫も“更年期障害予備軍”と診断された
「少し前から夫の体調が良くなかったんです。出社前に『なんか体調が悪い』と言い出したり、頭痛を訴えたり。もしかしてコロナでは?と思いましたが、熱はありませんでした。それからも夫の不調は続き、夜になっても寝れない日が続いたようです。そんなある日、ネットで更年期障害について調べていると、男性にも更年期があるということを知ったんです」
ネットで調べた症状があまりにも夫の様子と近かったため、更年期症状では?とは伝えずに夫を病院に連れていったといいます。すると……驚きの検査結果が伝えられたといいます。
「血液検査の結果、男性ホルモンが低下しており、夫自身が『将来的に更年期障害になる可能性があり、今はその前兆かもしれない』と診断されたんです。それを知った夫はすごくショックを受けており、家に帰るまで一言も喋りませんでしたね……。その日以来、夫の私に対する更年期いじりは一切、なくなりました。少し可哀想な気もしますが正直、内心『散々、人をいじった罰が当たったんだ』と思いましたね」
夫は更年期の前兆であるため、治療は保険適応とならず、現在は真紀子さんと同じようにサプリや漢方でケアをしているそうです。サプリがなくなりそうなとき、真紀子さんに申し訳なさそうに頼んでくる夫の姿を見てスッキリしている……という真紀子さん。夫はすっかり元気がなくなり、今では軽々しく人に対していじることはしなくなったそうです。
<取材・文/結城 イラスト/ただりえこ>
【結城】
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer