幼いころは仲がよかった親戚でも、年齢を重ねると疎遠になることも少なくありません。そして「葬儀」という悲しいセレモニーで再会することもしばしば。

 再会を懐かしむ人々もいれば、その再会が問題の種となる時もあるでしょう。今回は、そんな親戚づき合いにおいて起こったエピソードを紹介します。

◆祖母の容態悪化で久々の再会

祖母の容態悪化で久々の再会
写真はイメージです。(以下同じ)
 話を聞いたのは菓子職人の智美さん(仮名・26歳)。10歳の頃に父親を亡くし、不幸にもそれから8年後の18歳の時に母親が他界したそうです。現在は東京郊外の一軒家に弟と二人で住んでいるとのこと。そんな智美さんには、叔母である母親の姉が二人いて、亡き母親の母、つまり祖母も健在だそう。

「母親が亡くなってからは母方の親戚とは疎遠になっていたんです。小さい時はおばさん二人ににもよく遊んでもらった記憶はあるんですが、母のお葬式以降は年賀状もこなくなり、付き合いがなくなりました」

 そんなある日、突然叔母から連絡を受けたという智美さん。数年前から入院していた祖母の容態が良くないとの知らせでした。早速弟と一緒に見舞いに行くと、病床には想像以上に年老いた祖母が虫の息で横たわっていたそうです。