◆東日本大地震がきっかけで気象庁へ
――大学卒業後は国土交通省の国土地理院で働き、その後気象庁に入られたそうですね。
七海「国土地理院で一番初めに担当した業務が、東日本大地震で被災した福島県相馬市の潮位観測施設に通って観測を行うことでした。国土地理院では、地震による地殻変動の影響を地図にまとめるなど復興に欠かせない役割を担っており、私自身もやりがいを感じていました。そうした中で被災地の現状を目の当たりにするにつれて、災害による被害を未然に防ぐことに自分の力を注ぎたいと感じるようになり、気象庁に入りました」
――日本から直線距離で約1万4000キロメートルも離れた南極ではどのような仕事をするのでしょうか。
七海「簡単に説明すると、隊員のみなさんが野外で安全に活動できるよう気象情報を提供します。また、地球温暖化やオゾン層の破壊など地球環境の監視をするために様々な観測を実施します」