◆クロちゃん流「自己肯定感・コミュ力の高め方」とは?

──本の中では、自己肯定感やコミュ力の高め方も教えてくれるそうですね。

クロちゃん:コミュ障を治すというのは、自己肯定感を高めることと背中合わせ。「自分に自信を持て」って口で言うのは簡単ですよ。でも、そのやり方がわからないからみんな困っているわけじゃないですか。これは自己催眠をかけるしかない。自分を洗脳して、自分の脳をダマしていくんです。

──具体的には?

クロちゃん:コミュ障の女の子からよく聞くのは「美容院の都会的な雰囲気に圧倒される」とか「タクシーで声をかけられるのが怖い」という話。結局、これも発想次第なんですよ。まず肝に銘じるべきは「お客様は神様である」というサービス業の基本原則。

僕はキャバクラによく行くんですけど、お店で女の子たちは「お仕事はなにをされているんですか?」「この前にほかのお店に行かれたんですか?」などと質問してくる。これは要するに客の機嫌を損なわないように気を遣っている状態なんですよ。主導権は常に客側にある。キャバ嬢たちは、客の打った球を全力で取りにいかなくちゃいけない。偉いのは、お金を払っている自分なんです。

安田大サーカス クロちゃん
──「お客様は神様」が基本原則という考えには賛否が分かれそうですが、あくまでも強気でいけということですか?

クロちゃん:そう。美容院が怖いのだったら、店に入る前に「お金を払っているのは自分、お金を払っているのは自分……」と念仏のように唱えればいい。「お金を払っているのは私」→「お客様は神様である」→「つまり私は神と同義」という三段論法が成り立つはずです。

もちろん「お金を払っているから、なにをしてもいい」という暴論は許されませんが、それくらい強烈な自己洗脳をしないと重度のコミュ障は改善しませんからね。