生まれ育った家庭によって、独自のルールはあるもの。しかし、結婚後に“実家のルール”を「当たり前のもの」として押しつけられると、嫌気がさしてしまいます。

 半年前に結婚した山中涼子さん(仮名・33)は、夫・茂さんのマイルールにうんざり。頭に離婚がよぎる日もあります。

◆マッチングアプリで出会った10歳上の男性と交際

スマホを見て微笑む女性
※イメージです(以下、同じ)
「私は母子家庭で育ったからか、小さい頃から父親のぬくもりが恋しくて、ひと回り以上、年上の男の人と付き合うことが多かったです。付き合っていた相手が実は既婚者だったことも何回かありましたね」

 そう語る涼子さんは周りの友達が婚活に勤しみ始め、なかなか会えなくなったことを機に、自身も将来を考え、マッチングアプリを利用。

 そんな時、出会ったのが10歳上の茂さん。茂さんは同じ母子家庭育ち。似たような境遇で育ってきた2人は共感できることが多く、トークを通して自然と距離が近くなっていきました。

 そして、2回目のデートで茂さんから告白され、交際がスタート。すると、2ヶ月ほど経った頃、「母に会わせたい」と自宅に招かれました。

「こんなにも早く……?と驚き、緊張しましたが、『将来のことを真剣に考えているから』と言われ、大人の恋愛ってこのくらいスピーディーなものなのかもなあと思いました」

 週末、茂さんの家に行くと、お義母さんは「こんな若くてかわいい子が、うちの息子と付き合ってくれているなんて嬉しい」と涙声で歓喜。夕食を共にしていると、お義母さんは「私はこの子が気に入った。あんた、早く結婚しなさいよ」と笑いながら、茂さんに言いました。

 その言葉に背中を押されたのか、交際1年後、涼子さんはプロポーズを受け、結婚。お義母さんの希望もあって同居はせず、互いの家があった中間地点でアパートを借り、新生活をスタートさせました。