「新型コロナウイルスの問題を受け、日本野球機構(NPB)とJリーグの連絡会議により、NPB所属の12球団は『大声での応援を禁止』を守らせることを前提として、人数制限をしながらも有観客での試合を始めることができた。しかし、阪神本拠地の甲子園球場では、選手応援歌、チャンステーマ、“あと1球”コールの大合唱が、テレビ・ラジオ中継でもしっかり聞き取れるほど行われていた。しかも、一部マスコミが是正しない球団を批判すると、『営業妨害』と文書で抗議する始末。その首謀者は、甲子園球場の元球場長で、球団副社長兼本部長(当時)だった谷本修氏です。京大卒とエリートなのに、感情の起伏が激しく、短気で冷静に物事を考えられないのが難点で、他からも同様の指摘があると球団事務所内で部下を怒鳴り散らした。パワハラに怯えていた職員も多い」(元球団関係者)

 谷本氏は現在、阪神電鉄本社取締役で、タイガースなどのスポーツ・エンタテインメント事業全般を担当する本部長を務めており、毎年6月に開かれる阪急阪神ホールディングスの定時株主総会では株主の阪神関連の質疑応答に対応している。

「前時代的な感覚を持つ人がいまだに球団を上から仕切っているのだから、抜本的な応援マナー改革なんてできやしませんよ。悪しき体質を変えるには、谷本氏に代わる、令和の時代に合った球団作りをできる人材を据えないと。球団も今や、阪急阪神ホールディングスからすれば“孫会社”で、球団オーナーには阪急電鉄前社長の杉山オーナーが昨秋に着任。改革に待ったなしの情勢です」(同)

 令和の時代に昭和ノリの観戦マナーを放置すれば、そのうち取り返しのつかないトラブルが起こることは想像に難くないだろう。