一方のオリックスでは少し勝手が違うようだ。

「オリックス担当記者は、一部を除いて基本的に若手が配置されます。運動担当記者の間では有名な話ですが、阪神は取材規制が厳しいことでも知られているが、オリックスは取材規制が比較的緩い。そのため、選手との人間関係構築や人事ニュースの“抜き方”を学び、そこで評価されると阪神担当に〝栄転〟となる。ただ時代の流れなのか、最近の若手記者は長時間拘束の上、原稿量も多くタイムパフォーマンスがすこぶる悪いトラ番になることをかたくなに嫌がります。パワハラとも捉えられるため、無理強いすることも難しい。そういった経緯もあり、近年人材不足も目立ち『辞められたら頭数(記者の数)がいなくなって困る』という意識が管理職の間では年々強くなってきています」

 セ・パのトップが激突する日本シリーズの裏では、こんな小さな戦争がおこなわれているのだ。