また、一部では「イメージ的に政治的な活動はしないほうがいいのでは」「お金あるだろうに自腹は切らないのか」といった批判もある。だが、広瀬は2011年の東日本大震災の後から10年以上にわたって積極的に慈善活動に参加しており、3・11のチャリティーオークションに愛用のバッグを出品するなどしたほか、新型コロナが感染拡大した2020年には地元・静岡市内の全小中学校124校と複数の高校に励ましの直筆メッセージと消毒液を寄付した。今回のクラウドファンディングについても、リターンアイテムであるポストカードの作成費用は広瀬と所属事務所がすべて負担しており、集まった寄付金は決済手数料を除いて「全額寄付」となっている。

 一部では「ウクライナだけ支援するのはおかしい。ロシアの人たちも傷ついているのに」という批判もあるのだが、ロシアの場合はそれこそ寄付金を集めても本来の目的で使われるかどうか保証できない部分があり、ウクライナのみの支援になってしまうのは現時点において仕方ないところがあるかもしれない。

 それだけでなく「芸能人が政治的な活動をするのはいかがなものか」という意見も根強くあり、実際に日本はそういう風潮が長く続いていた。しかし、欧米などの海外では当たり前にタレントら著名人が政治的な活動をしたり、慈善活動を展開したりしている。「やらない善より、やる偽善」という言葉もある。広瀬のような若い世代の著名人が積極的に声を上げ、動いていけば、これまでのような日本の風潮も変わっていくのかもしれない。