かくして、新潟・石川の大地震で迎えた新年は、政治も大混乱することは間違いないようだ。

 昨年秋の羽生結弦の電撃結婚・離婚は、大谷翔平の本塁打王と並んでスポーツ界を賑わした大事件であった。

 その離婚理由も、マスコミに追われているからという訳の分からない理由で、妻であった女性への詫びが一言もなかったことで、羽生の人間性を疑う声も未だに止まない。

 離縁された妻の末延麻裕子側は沈黙を通し続けるのかと思ったが、文春と新潮が彼女側の代弁者と、末延本人の「肉声」を届けてくれた。

 東京都内で化粧品関連会社「Masashi Collection1225」を経営する安田正(82)は、末延の父親と親しかったという。

「それなのに……本当に悔しい。羽生は嘘ばかり言っています。私は、麻裕子ちゃんに酷い仕打ちをした彼に腸が煮えくり返っている。言いたいことは山ほどあります」

 と語り出した。

 彼女が羽生と知り合ったのは、1919年のアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」だそうである。事情を知る音楽関係者はこう明かしている。

「カバー曲も弾けるバイオリニストとして、彼女に白羽の矢が立ちました。リハーサルでは、末延さんの音と羽生のジャンプを合わせる練習を繰り返していた。羽生は積極的に意見を出し、末延さんも『生で見るスケートの迫力はすごい、エッジが氷を削る音が聞こえてくる』と熱っぽく語っていた。歳は離れていても、惹かれ合うものがあったのでしょう」

 安田は「羽生の嘘をはっきりさせたい」という。

 羽生が11月17日深夜に離婚発表した直後、末延は母親と共に安田の会社を訪ねてきたとそうだ。

「お母さんなんて十キロほどは体重が落ちていました。私は怒りましたよ、『何も悪いことしてないのに、かわいそうだ』って。話を聞いて、異常な生活だったことがよくわかりました。羽生家は、麻裕子ちゃんの人格を大切にしなかった。毎日お義母さんやお姉ちゃんに色々言われ、針のむしろだったんです」

 続けてこうもいう。

「麻裕子ちゃんも、最初はうまくやっていきたいと思っていたはずです。ただ、隣に両親が住んでいて、監視されてるような感じだった。彼らからすれば“(羽生家が)嫁に良いようにされちゃうんじゃないか”という恐怖心があったのかもしれないけど……ホントバカだよね」

 末延の説明によれば、羽生の母や姉からこんな指示を受けていたという。

「外に一歩も出るな、ゴミ出しにも行くな、誰とも連絡を取るな。マスコミに何を書かれるかわからないから喋っちゃダメ」

 それだけではない。彼女が人生を捧げてきたバイオリンを弾くことさえも、制限されたというのだ。

 そして一方的な離婚通告。

 その内容は、安田にいわせれば、

「あれは、羽生側が勝手に出したもの。羽生は有名人だから、向こうの言い分ばかりが報じられる。『相手を守った』って、それは全部、嘘ですよ。なぜ一般人で通す必要があったのか。彼女はプロのバイオリニストです。その道を捨ててまで、羽生と結婚した。『幸せにしてやれなかった』と謝罪くらいしてほしい。人間としてあまりに未成熟です」

 新潮は末延に直接話を聞いている。

 だが、羽生家の一員となって抑圧的な扱いを受けていたのではないかと聞いても、

「それは、全然っ……。何と言っていいか、よく分からないんですけど、本当に個人的なこと、プライベートなことなので、お話しをすることができません。前向きに頑張っていきたいので。はい。頑張ります」

 アーティストとして音楽活動を再開する考えはあるのかどうかについても、

「今、それも色々と考えつつ……あの、考えています。ハイっ」

 と要領を得ない。無理もない。生涯連れ添うと心に決め、嫁いだ先からたった三カ月余りで離縁されたのだから。

 羽生は、こうした「反論」や末延麻裕子の現状をどう考えているのだろうか。会見を開いて話す必要があるとは思うが、母親や姉が絶対許さないだろうな。