◆守ってくれない夫に失望。離婚も視野に
この女性の話によると、集落に嫁いできた別の女性も集団いびりに遭い、結婚から2年も経たずに出て行ったとか。
「最初は義実家だけなのかと思ったけど、集落全体が嫁いできた女性に厳しいみたいです。私は帰省のときに顔を出す程度ですが、それでも地域カーストで最下層だと感じました」
このまま我慢しても自分が辛いだけだと思った秀美さんは、意を決して夫に自分の気持ちを伝えます。それでも煮え切らない態度だったため、「それなら私にも考えがある」とキッパリ。お盆には帰省を取りやめ、年末年始も自宅で過ごす予定です。
「でも、夫はお義母さんに都合のいいように話しているらしく、私が悪者になっているみたいです。予想していたこととはいえ、正直失望しました。幸い私たちにはまだ子供がいませんし、夫がこのままなら離婚も仕方ないかなと思います」
確かに、これでは帰省どころか別れたくなっても当然です。どちらかが悪いというより、地方の60代と都会育ちの30代では、感覚が50年ぐらい違うのかもしれません――。
―シリーズ「地方の闇/都会の闇」―
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。