一方ほこ美ちゃんは、出げいこにきた別ジムの選手と初のスパーリングでボコにされてしまいます。いつも優しい会長(渡部篤郎)も、選手としての第一歩を踏み出したほこ美ちゃんには少し厳しい表情に。「きれいなボクシングをしすぎている。もっと踏み込め。逃げるな」と、ようやく指導者としての顔を見せてくれました。
そんなほこ美ちゃんが神社で自主練していると、海里くん登場。ほこ美ちゃんが、会長の言葉を胸に「逃げない」と宣言すると、朝倉師匠に「逃げるな」と言われた海里くんも、ここで決意を固めたようです。ほこ美が逃げないなら、自分も逃げない。
そう決めて、ドリンクボトルをほこ美に放ってやる海里くん。その受け取る動作から、実はほこ美がサウスポーのほうが向いていることを見抜くのでした。
あれほど遠ざけていたボクシングにも、海里くんが素直に向き合えた瞬間です。「右利きのサウスポー」という要素が、海里くんという人物の決定的な変化に作用しているわけですね。
サウスポースタイルで再度スパーに臨んだほこ美は大健闘。海里くんもジムを訪れ、ダウンしたほこ美に「立て」とか言ってます。そしてスパー後、2人きりになったところで、ほこ美を壁ドンならぬロープドンしながらキス。こうして2人は正式に付き合うことになりました。
■アラサーが何しとんねんという
正式に付き合うことになりました、とかいう段取りもそうですし、いざ海里くんが素直になってみると、アラサーの男女によるラブストーリーとしてはずいぶんヒネリのないドラマになったな、という印象です。ほこ美ちゃんはもとより直情的すぎるし、海里くんは闇が深かった分だけ、きれいに光堕ちしすぎてる。今後、そういう2人を、ほこ美の同僚である撫ちゃん(玉井詩織)や海里くんの同居人・悟がジャマしていくことになることが予想されますが、それってなんか普通だよなと思っちゃう。
でも、それでいいんでしょうね。前回も言ったけど、これは基本的には玉森裕太をよく見せるためのアイドルドラマという側面が強いのでしょう。最後のキスシーン、奈緒さんより玉森くんのアゴのラインが強調される画角でしたし、唇が離れた瞬間も奈緒さんピンボケで玉森アップでしたからね。