昨年12月28日の日付で、所有している土地や建物にまとめて抵当権が設定され、25億円もの借金をしているというのがわかったというのである。貸し手は東京スター銀行で、利率は6.08%。

 司法書士の元木翼はこの動きをこう見ている。

「年末ギリギリの借り入れですから、急に資金が必要になったかもしれません。ビッグ社の株主への融資は銀行にとってはリスキーですが、担保価値は十分と判断したのでしょう」

 なぜこのようなことを?

 経済コンサルタントの小宮一慶はこう見る。

「兼重家は株主という立場ですから、本来ビッグ社に拠出する責任はない。巨額の借金は、せめてもの“償い”という意味があるのかもしれません」

 あのビッグモーターがそんな殊勝な気持ちをもっているのだろうか疑問だが、
「とは言え、それでも兼重家は黙っていても、一生、左団扇で暮らせるほどの資産がある。一方で、会社に残った社員たちには茨の道が待っていますから……」(経済部記者)
これって逃げ得ではないのか。