これには、幸も「すごいですね」と大いに感心していた。結果としてファーストステージ4位と最終決戦にはあと一歩及ばなかったが、『M-1』本番にかけられるネタ数がそれだけあるというのは、マユリカというコンビの地力の証明といえるだろう。

 そのほか、暫定席でのピリついた雰囲気や密着カメラに苦労したエピソードなど、『M-1』でのエピソードを次々に明かす2人には、やはりようやくファイナルに進出できたという喜びにあふれていたように見えた。

 この配信のMCである薄幸の納言も、『M-1』に挑戦している漫才師の1人である。結成2年目の18年に初めて準々決勝に進出し、Gyao!で配信されたその年の3回戦動画がきっかけでブレークを果たしている。その後も毎年準々決勝までは進んでいたが、昨年は2回戦で敗退。1回戦をシードされていたので、初戦で姿を消したことになる。

 この結果に幸以上にショックを受けていたのが相方の安部紀克だったようで、『M-1』後にはエントリーナンバーのシールを食べている姿が目撃されている。

 いずれにしろ、マユリカも納言も今年の『M-1』に挑戦してくることは間違いないだろう。2組がファイナルで顔をそろえる姿が見てみたいものだ。

(文=新越谷ノリヲ)