恋愛や結婚に興味のない脚本家志望の女性が恋愛ドラマの脚本作りにかかわることになって悪戦苦闘しつつ、周囲の状況や自身の心境の変化を仕事に反映させていく様子を描いたドラマ『若草物語 ─恋する姉妹と恋せぬ私─』(日本テレビ系)も第5話。

 今回はそんな主人公と、幼なじみの男性との友情と恋愛についてのお話でした。

 振り返りましょう。

■いわゆる「男女の友情は成立するか」という

 大御所脚本家・大平かなえ(筒井真理子)に弟子入りし、プロット作りに勤しんでいるリョウ(堀田真由)。作業はまずまず順調のようですし、お師匠の機嫌を取りつつ楽しく働いています。

 この日は、ドラマに出てくる男女の関係が友達から恋愛に変わる瞬間を描いた回を制作中。友情から恋愛への変化をリョウは「もったいない」と言いますが、大平かなえは「男女の友情なんて、欺瞞に満ちてるのよ。ちょっと茶々が入ったくらいで崩れちゃう」と、取りつく島もありません。人は恋愛でしか走らないと言う師匠に、リョウは「友情でも走る、メロスも走った」と言い返すなど、いつもの調子なのでした。

 そんなリョウと幼なじみのリツ(一ノ瀬颯)は、子どものころからずっとリョウを好きな気持ちを隠して、友達として付き合ってきました。高校時代、放課後にリツとリョウが勉強していたところをサッカー部に「付き合ってんだろ」「避妊しろよ」などと冷やかされたことをきっかけに、一時疎遠になった2人。リョウはサッカー部も許せなかったし、ヘラヘラしてたリツのことも許せなかったようです。

 そして9年後に偶然再会し、すっかりほとぼりも冷めたので以前のように仲良し友達に戻った2人でしたが、リツは今でもリョウのことが好きなようです。でも、リョウのことをよく知っているからこそ、恋愛関係に発展させようとはしていない。

 そういう状態の2人が、本当にめちゃくちゃお互いを大切に思っていて、何に優先してでもお互いのために動くのだ、という関係性が今回はじっくり時間をかけて描かれました。