演出や仄めかされる映画愛も粋
反復して同じ景色を見せることで時間の経過や季節の移り変わりをわかりやすく示したり、序盤に登場した映画が後に演出として効いてきたり、特定の音楽(「September」や「Happy」)を感情のトリガーにしたりと、粋で丁寧な演出は非常に映画的で、セリフや説明のない今作でも物語が発するメッセージとドッグやロボットの心情の揺らぎが直接観客の心に語りかけてくるような工夫がされている。
さらに『オズの魔法使』や『シャイニング』、『ビッグ・リボウスキ』など、さまざまな映画へのオマージュが行われているところにもその深い映画愛は感じられる。映画ファンの皆様にはぜひ、いたるところから映画へのオマージュを見つけてみていただきたい。
巧みな表現で感情に訴えかけながら、可愛らしいアニメーション&コメディ要素によってほっこりもさせてくれる、映画愛にもあふれたアニメーション映画『ロボット・ドリームズ』は11月8日(金)日本公開。