大阪のお笑いファンにとっては、肝を冷やす発言だったに違いない。

 25日、落語家の月亭八方が自らのXアカウントに以下のポストを投稿した。

「なべおさみ師匠と祇園花月となりの喫茶店で、お元気ですね、シャキッとされて85歳、びっくり!! 若手人気芸人天才ピアニスト、ダブルヒガシと記念の写真、来年は東京へ行ってしまうので」

 その文章とともに、八方がなべおさみ、ダブルヒガシ、天才ピアニストと写っている3枚の画像が添付されている。

「来年は東京へ行ってしまうので」

 まるで、2組の上京が既定路線であるかのような発言。直後に八方は「先程のXで天才ピアニストとダブルヒガシの来年東京へ行くので、で終わっていましたが、では?が抜けていました、私の勝手な想像です」と、あくまで事実ではないことを強調したが、2組の上京は決してあり得ない話ではないだろう。

 ここ数年、大阪のよしもと漫才劇場に所属する芸人たちが大量に東京進出を果たしている。

 今年春には『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)2022年、23年と2年連続ファイナリストのさや香、『キングオブコント』(TBS系)で22年に優勝しているビスケットブラザーズ、23年『R-1グランプリ』(フジテレビ系)王者の田津原理音に加えて、滝音、kento fukaya、ヘンダーソン、シモリュウ、生ファラオ、今井らいぱち、ソマオ・ミートボールらが上京。

 昨年にもマユリカ、ロングコートダディ、ニッポンの社長、紅しょうがらが東京に進出し、それぞれに活躍を見せている。

 こうした大量流出の裏にあるのが、大阪と東京の待遇格差である。

 先月31日に放送された『ゴッドタン』(テレビ東京系)に出演したさや香の新山は、大阪芸人のギャラについて「本当に頑張って(月収)125万円が限界」と、その実情を激白。その限界を突破するために上京したというが、上京後は「びっくりするくらい突破しました」と明かしている。