大自然に囲まれた小さな町、七ヶ宿(しちかしゅく)。ここには、大きなダム湖や湖、伝説が残る橋など、水に関連した素敵な見どころが点在しています。近年では、町内にある滑津大滝が映画のロケ地にもなり話題になりました。
七ヶ宿町はどんな町?
七ヶ宿町は、宮城県の南西部に位置する、豊かな水をたたえる水源の町です。白石川の源流を持つことから、「水守の郷」とも呼ばれています。江戸時代には、羽州街道と奥州街道を結ぶ街道沿いに7つの宿場があったことから、町名の由来にもなっています。参勤交代で利用された宿場の名残が随所に残されています。仙台から車で約75分、福島・山形からは、それぞれ車で1時間ほどで趣のある宿場町に到着します。
【1】逢瀬橋
赤いつり橋・逢瀬橋の向こうにそびえるのが、傾城森・山伏森。ここは、横川と白石川の合流点で、悲恋の伝説がある地です。簡単に説明すると、国を傾けるほど美しいので「傾城(けいせい)」と称されていた京都の芸妓と、許されぬ恋に落ちた山伏が、京都から逃げてきました。追手に追い詰められ、白石川で身を投げたことから、誰いうとなく「傾城森・山伏森」の名前がつき、橋は逢瀬橋。なんともロマンチックな場所です。
【2】七ヶ宿ダム
ダム湖百選にも選出されている七ヶ宿ダムは、宮城県最大の水がめとして、仙台市をはじめ8市9町の水資源となっています。平成3年に完成したダムで、それに伴ってできた七ヶ宿ダム自然休養公園は、28haの広大な公園で園内には、桜をはじめ77種7,777本もの樹木が植えられています。
一定時間毎に吹き上がる噴水の高さは77mと壮観です。お気づきになりましたか?様々な数の設定が、「七ヶ宿」の七にちなんでいます。
【3】七ヶ宿水と歴史の館
宿場町から水源の町へと生まれ変わった歴史について展示されている資料館がこちらです。ダムの湖底に水没した集落の風景画や七ヶ宿町にゆかりのある芥川賞作家・古山高麗雄氏の作品などが展示されています。
【4】道の駅 七ヶ宿
国道113号沿いで「七ヶ宿水と歴史の館」に隣接して建つ道の駅です。地元の特産品などを販売する売店や、ソフトクリームや揚げもちなどが味わえる軽食コーナーのほか、ダム湖カレーが人気のレストランも設置されています。目の前には、七ヶ宿ダム自然休養公園が広がり、屋外ベンチも設置され、駐車場も広々しているので、利用者はおもいおもいにのんびり過ごせる空間になっています。
お土産にお勧めなのが、白石温麺(うーめん)。そうめんのように細く短いのが特徴で、冷やしでも温めても美味しくいただける麺です。白石市と隣接しているため、抹茶や玉子温麺に、ごまだれや中華スープ付きなど、変わりだね温麺の種類の豊富さには驚きます。