──あ、来年は出ないんですね。
くるま ないですね。
──今年で最後。
くるま まあ、それはわからないですけど、ラストイヤーでもう1回出るとかはあるかもしれない。今年は松本(人志)さんがいらっしゃらない、それに20回記念大会、っていう中で「連覇チャレンジ」というひとつのフックがあったほうがいいだろうっていうのが、この出場の理由にもなっているので。
──やはり『M-1』を盛り上げたいという気持ちから。
くるま そうですね、今年に関しては。
──リスクとは考えないですか? 負けることに関して。失うものとか。
くるま うーん、特にないですね。過大評価だけがなくなるんじゃないですか。
──『M-1』後のことはどれくらいイメージしているんでしょう。
くるま 正直、あんま考えてないんですよ。とりあえず今年『M-1』をやってみて、結果どうするかってことなんで。でも漫才は続けるわけだから、全国ツアーみたいな展開だったりとか、コンビとしてはラジオと漫才を軸でやりながら、YouTubeとかで楽しいことを探しながらという。僕は相方と違って生活が不安なんで、ある程度はちゃんと仕事をしなきゃいけない部分もありますし。
──具体的には何か考えていたり。
くるま それがテレビなのか、こういう本とかもそうですし、音楽とか、いろんな業種の人と関わる人にはなりたいですね。いろんな人に会える環境にあるからこそですけど、お笑いのためも含めて、芸人だけで映画を作るとか、音楽やってる芸人さんも多いからもっとつなげたらどうなんだろうとか。どうせおとなしくしてても勘違いされるだけだし、「素人が」とか「イタイ」とか言われてもやるしかないんで、広げていこうかなと思ってますね。それが、たぶんやらなきゃいけないことなんじゃないですか。
──やらなきゃいけない、という意識ですか?
くるま だって能力的にはできそうだし、本でも書きましたけど世界進出的なことも一過性のブームにしないで、ちゃんと形にして残すこととか、そんなことができたらいいなと思うんです。そういう新しいことを始め出そうって感じですね、31歳の年から。