◆誰かの力になる「はて?」を無視しない
最期にもう一つ、寅子の口癖「はて?」に触れたい。寅子たちが生きていた時代から約100年経った現在でも、「はて?」と言いたくなることは多い。とりわけ政治に対しては「はて?」が止まらない。とはいえ、“たかが1票”と考え、投票という行為を無駄と考える人は一定数いる。
それでも、国民は国をより良い方向に進めるように監視して、「おかしい」「はて?」という気持ちは無視せずに声を上げ続けなければいけない。幸いなことに日本では「はて?」を投票という形で表現できる。仮に自分が投票した人が落選したとしても、寅子の言う通りその1票は誰かの力になる日が来るはずだ。
若い人たちに何かを残すため、「はて?」を政治家に届けるため、いろいろな思いを背負って清き1票を投じたい。
<文/望月悠木>
【望月悠木】
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki