だから僕自身も、2人目が生まれたときは単身赴任でしたが、家にいるときはできる限りのことをしようと気をつけました。心当たりのある方は、この記事を旦那さんに見せて、トークテーマにしてもらうと、伝わりやすいかもしれないですね(笑)。

◆いきなり怒ることがなくなったワケ

田村裕さん
――3人のお子さんの育児を通して、パパとして成長したと感じることはありますか?

田村:以前は何でもかんでも怒っていましたが、一旦様子を見て、どうしたら状況が良くなるのか、アプローチの仕方を考えるようになりました。注意や声かけはよくするんですけど、子どもに限らず、奥さんを含めて対人関係全般で、いきなり怒ることはなくなりました。「パパは今こういう気持ちやねんけど、どう思う?」と、子どもたちに相談するようにしています。

――怒らなくなったきっかけはあったのでしょうか?

田村:上のお姉ちゃん2人が、1番下の弟に、僕そっくりの怒り方をしていたからです。「もうあんただけ連れて行かへんで! 家で1人で留守番してたらいいわ」とか言っているのを聞いて、「これ地獄やな」と反省しました。僕自身が変わらないと子どもたちも絶対に変わらないと思ったんです。僕があまり怒らなくなったことで、お姉ちゃんたちの言い方も少しだけマシになってきているように感じます。僕が見ているときだけかもしれないですが(笑)。それだけでも十分だし、こういう言い方はよくないという価値観感の種が植え付けられていれば、本人が自覚したときに勝手に花が咲くんじゃないかと思います。

なんか、この話だけ読むとめっちゃいいパパみたいですけど、生身の人間やから機嫌が悪い日もあるし、空気読まれへんところもあります。子育ては難し過ぎますね。

◆「40歳くらいで死ぬやろうな」と思って生きてきた

田村裕さん
――44歳で亡くなったお母様の年齢を越えたことについて、どんな思いがあるのでしょうか。