親は忙しい中で夏休みをやりくりしますから、子どもに必ずやって欲しいことはあって当然。だらだら過ごしてほしくないと願うのも共感できることでしょう。
しかしながら、スケジュールを決めるときに、親の希望を第一に提示することは、子どもの主体性や、精神的余裕、夏休みの楽しみを奪ってしまうのではないかと、私は考えています。
つまり朝起きて、子どもと1日の流れを確認し合うときのやり取りが重要で、私は「今日は何をやりたい?」とまず聞くようにしています。親としてやってもらいたいことや、学校の宿題などは、子どもの希望を聞いた後に、それ以外の時間で提案してみる。
この順番で1日のスケジュールを相談していくと、子どもは勉強やルーティンを積極的に頑張るようになることを実感しています。
◆子どもの頃にぼーっとすること、目的なく遊ぶことは必要!?
そもそも現代日本の子どもはいつも忙しい傾向にありますから、いつも何かに追われている、決められた毎日を過ごしがち。
これをずっと続けていくと、大人になったときに自分で有意義なスケジュールが立てられるようになるかが疑問なのです。もちろんいろいろな考え方がありますが、毎日コントロールされ過ぎる夏休みは純粋に楽しくないと感じるでしょう。
自由も青春も失敗もあってこそ、健全な精神や地頭の良さが育まれるはずです。子どもの頃に時間に縛られずにのんびりすること、目的なく自然の中で遊んだりすること、子どもだけの世界に身を置くことを知っておかなければ、いつ覚えるのでしょうか?
やるべきことの重要性を理解するためには、やらなくていいことを体験しておくことが大切です。
◆子どもの達成感は、確かな自信につながる
スケジュールを考える上での優先順位の考え方は、夏休み全体の計画を立てる際にも有効です。