ウエザーニュースによると、結露が発生するのは、湿度が80%の場合は気温差たった約3℃とあります。執筆時の湿度84%。屋外から冷房のきいた部屋に入れば3℃ぐらい下がるでしょうが、これは結露の心配があるのでしょうか?

「スマホでは、熱を伝えて(熱伝導/熱拡散)、スマホ内部の熱を均一にし、スマホが熱くならないような工夫がされています。そのため、外気温との差でできる室内の結露よりも、気温差は緩和されます」とのこと。(スマホの熱拡散のしくみは後述)

急激な冷却はNGですが、それほど神経質にならなくても大丈夫そうです。

◆プロが普段やっている熱さ対策を教えて!

スマホの内部構造を熟知しているFCNTの開発チームの人は、日ごろどんな対策をしているのか、聞いてみました。

「フレームレートの設定を変更したり、アプリ設定でも高画質モードを使わないようにして、熱くならないよう対策をしています。

それでも熱くなってしまった時は、スマホを手のひらに密着させるることで冷やしたり、ファンで風をあてて熱を逃すような工夫をしています。充電しながらスマホを使いたいときにはダイレクト給電を利用していますね」

◆熱くならないように工夫されている内部構造

最後に、スマホが熱くならないよう、内部にはどんな工夫が施されているのか、スマホの内部構造を図説してもらいました。

スマホ内部構造1
スマホの内部では、発熱する部品の熱をスマホの内部に拡散することでヒートスポットを緩和し、熱をおさえています。

サーモビュア―で測定した結果を見てみると、何も施さないスマホにあった赤色の高音箇所が、熱拡散をおこなうことで、なくなっているのがわかります。

スマホ内部構造2
そのために、ぎっしりと詰まっている部品のいろいろな箇所に熱拡散をおこなうための金属や熱伝導シート(テープ状)が施されています。

スマホの過熱は心配の種ですが、通常の使用方法であれば突然の故障や爆発を心配しすぎなくてもよいことがわかりました。でも、過度な負荷をかけることは避けるべきです。