昨年、英BBCの特番により、旧ジャニーズの創業者で元社長の故ジャニー喜多川氏の性加害問題がついに日本の国内でもクローズアップされ、その後は既報の通り。

「昨年秋、旧ジャニーズの首脳陣が会見を開くなどジャニー氏の問題が大騒動になった際は、かなり厳しい論調の記事を書くスポーツ紙もあったが、結局、旧ジャニーズの記事を大々的に扱うことに変わりはなかった。スポーツ新聞によっては、コンサートや会見など、紙面見開きで写真を大々的に使い、ファンが記念に購入してくれるような紙面づくりをしている。これはスポーツ新聞が売れなくなったコロナあたりからの施策と言われているが、中にはまとめ買いしてくれるファンも。もちろん新聞社にとっては売上アップに繋がるのだが、ネット上での転売が相次いでいるため少なからず問題視されることも」(同)

 ただ、表面上では変わっていないようだが、舞台裏では、事務所と各スポーツ紙の関係が大きく変わっていたようだ。

「かつては大会場での公演前、各スポーツ紙の記者は事務所スタッフとの懇談、メンバーへの囲みがあり、さらに食事が振る舞われていたというが、それがなくなったという。その代わり公演後、メンバーたちがメディア関係者をお見送りするのが恒例になったのだとか。さらに、各スポーツ紙の出張は、交通費・宿泊費などを事務所が負担するいわゆる“アゴ足”だったというが、これが各社の負担に。以前はメディア関係者は優先的に公演のチケットを手配してくれていたようだが、1月、日本テレビの情報デスクがファクスで旧ジャニーズに対してチケットを頼んでいたという記事を『週刊文春』(文藝春秋)が掲載。こうしたチケットの優先もなくなってしまった」(テレビ局関係者) 

 各スポーツ紙の記者が旧ジャニーズの記事を大々的に扱うことのうま味は、もはや掲載した紙面の売り上げアップくらい……ということだろう。