そんな佐藤だが、このところ、いずれも社会派の作品となった『ひとよ』(白石和彌監督、19年)、『護られなかった者たちへ』(瀬々敬久監督、21年)に出演。これまで、数々の大作で重要な役どころを演じてきた佐藤だが、これらは以前なら選ばなかったような作品だ。
「佐藤の代表作といえば、代人気コミックを実写化し、12年から21年までの計5作品が公開された『るろうに剣心』シリーズ。主人公・緋村剣心役のハードな殺陣・アクションシーンで原作のファンをも納得させ、5作品の累計興収は195億円を記録。コミックを実写化した作品の中でも圧倒的な興収をたたき出した。とはいえ、21年3月末で大手芸能事務所・アミューズから独立し、同社が出資した新会社に移籍した佐藤。いろいろ、自分なりにやりたいことがあっての移籍のようで、社会派作品への出演もそのひとつだろう。とはいえ、『るろ剣』の大ヒットの印象が強く、今後、新たな作品への役作りに対する“ハードル”になっているので、それを乗り越えるべく、先の作品に出演しているのだろう」(芸能記者)
今年の正月でシリーズが完結編を迎えた、綾瀬はるかが主演のドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)では、脇役に回っておバカなキャラを演じ好評だった佐藤。次回作でどんな役を選ぶのかが注目される。