「ハライチと佐藤栞里が司会の『世界頂グルメ』は、日本ではお目にかかれない珍しい料理を紹介する番組。特番で3回放送された上でのレギュラー昇格ですが、3回目の放送時に『未開グルメ』というタイトルが“不適切だ”とプチ炎上し、『頂グルメ』というタイトルに変更してレギュラー番組になりました。一方『街グルメをマジ探索』は、芸能人が1つの街を歩き回り、最高の店や最高の一品を紹介する番組。こちらも3回の特番を経た上でのレギュラー昇格です。この他、テレビ東京では昨年10月まで放送されていた『デカ盛りハンター』が4月から復活。『頂グルメ』はもともとドラマ枠、『街グルメ』はお笑い番組、『デカ盛りハンター』は単発の特番枠だったので、グルメ番組が増えた印象は強いでしょう」(テレビ情報誌記者)

 他ジャンルの番組をどんどんつぶし、着実に勢力図を拡大しているグルメ番組。とりわけ日本テレビは、その傾向が強い。

「日テレはこれまで、火曜に『オモウマい店』、木曜に『ぐるナイ』、土曜に『満天☆青空レストラン』と、ゴールデンは食べ物だらけでしたが、水曜に『頂グルメ』が加わり、“全曜日コンプリート”は間近。この他、『有吉ゼミ』、『秘密のケンミンSHOW極』や『沸騰ワード10』も半分ぐらいはグルメですし、『ザ!鉄腕!DASH!!』も料理企画は多いですから、これは偶然でなく“確信犯”でしょう」(同上)

 もっとも、グルメ番組に頼るのは日本テレビだけではない。テレビ欄を眺めれば、『バナナマンのせっかくグルメ!!』『ベスコングルメ』(TBS系)、『朝めしまで。』(テレビ朝日系)、『タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって!』(テレビ東京系)など、グルメ番組はめじろ押し。『坂上&指原のつぶれない店』『マツコの知らない世界』(TBS系)、『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日系)なども、グルメを扱ったり、食事をするシーンは多い。

背景にはテレビ業界が抱える切実な事情がある。