86年10月から放送が開始され、アイドルファンを中心に絶大な人気を誇った同番組だが90年6月に突然、番組の打ち切りが決定。番組との別れを惜しむリスナーも多かったようだが、芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう話す。
「なぜ打ち切りになったのか、いまだに南野さんのファンの間でもさまざまな憶測がささやかれていますが、それも人気番組の証しと言えるでしょう。打ち切り後も単発放送で復活したり、06年からは同じニッポン放送で南野さんのレギュラー番組『南野陽子 今日はナンノ日っ!』が放送されたりもしていますし。当時の南野さんの人気や番組、リスナーの熱量などを振り返ると、後世に語り継がれるアイドルのラジオ番組といっても過言ではないですよね」
菊池の番組に関するニュースを受けて、復活を望む声が噴出するのも頷けるところだが、『南野陽子 ナンノこれしきっ!』がこれほどまでにファンを惹きつけた理由の一つとして、番組内でハガキを読まれたリスナーだけがもらえたアイテム「ナンノへんてつ」の存在も無視できなかったという。
「当時、南野は番組内で『何の変哲もない、ナンノへんてつプレゼント!』と言っていましたが、これがリスナーにとってはまさに謎の物体。インターネットもない時代で、これはもらった人でなければわからない代物でしたから。リスナーはそれが欲しくてたまらなく、ハガキを出しまくっていたわけです。今回、気になってネット上を探してみると、“初代”はなんの変哲もないキーホルダーで、“二代目”は意味不明な形をした鉄片。こちらは南野の出身地の兵庫県伊丹市の形をデザインしたもののようで、34年ぶりに謎が解けました」(同アイドル誌ライター)
『ナンノへんてつ』とともに伝説の番組が復活する日は来るのか――。