そもそも「虹の橋を渡る」という表現は、ペットの死後の世界を描いたエドナ・クライン=リーキーの詩「虹の橋」に由来する。この詩では、亡くなったペットたちが食べ物や水が用意された暖かい場所で元気に遊びながら大好きな飼い主を待ち、やがてやって来た飼い主と再会し、一緒に天国へ続く「虹の橋」を渡っていくという内容になっている。

 つまりこの詩では、ペットたちは虹のたもとで大好きな飼い主が来るのを待っているのであって、単独では虹の橋を渡らない。そのため木村の表現は、西田さんが愛犬と再会し、一緒に虹の橋を渡ったという意味にとれるのでまったく問題がないように思える。どちらかというと、SNS上で広まっている使い方のほうが「誤用」といえなくもないようだ。

 また、木村は芸能界きっての愛犬家として有名で、虹の橋という言葉の使い方を知らないはずがないとの意見もある。一般的にペットに使われる言葉であることを承知で、本来の詩の内容に沿ってあえて使ったという見方があるようだ。

 ただ、SNS上で「〇〇ちゃん(ペットの名前)が虹の橋を渡りました」という表現が定着している上に、木村は過去に何度も言い間違えや書き間違えを指摘されたことがあったため、一部のアンチやメディアが「また間違えた!」と食いついたのだろう。

 木村の真意は確かめようがないが、少なくとも今回の「虹の橋を渡った」という言葉は愛犬がいた西田さんにふさわしい表現とみることができそうだ。