◆家庭ゴミが多い理由も指摘

スーパー
 ベスさんはこうも指摘します。

「スーパーに売っている果物も、野菜も、たいていビニール袋や箱に入っています。分別も大変だし、もっと簡易な包装にすればゴミが減るのに」

 確かに、筆者は海外に行くたびに、モリモリに積み上げられた野菜や果物に驚くのですが、日本ではこういう売り方をしないからなんですね。ひとつ料理をするたびにけっこうな袋ゴミが出るので、これはなんとかして欲しい。

 近所のスーパーには、鶏肉をトレーなしのビニールパッケージで売っていて、すごくいいなと思っています。トレーをスーパーに返しに行くのもけっこう面倒なんですよね……。

 再利用が難しいゴミを処分するために、ゴミが集められる日本の「ゴミ埋立地」は、約20年で容量オーバーになるとも言われていて、ゴミの排出量の多さは問題です。

 日本はゴミ焼却施設が多く、世界の約半数が日本にあるのだそう。また日本の一般ゴミの処理事業経費には年間で2兆円以上かかっているとか。大量のゴミを焼却することで温暖化は加速するし、実は大変な問題なのです。海外の視点を取り入れて、いいところはマネをして、問題解決できるといいですね。

<取材・文/和久井香菜子>

【和久井香菜子】

ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表