◆女性が生きやすい社会は男性にも優しい
――これからの目標はありますか?
橋:当面の目標としては、まず会社の事業として継続していける利益を出さなくてはいけません。
また大きな課題としては、政府や企業、教育機関などと一緒に取り組むことで、ゆらぎと付き合いながら働いたり学んだりできるよう社会的なムーブメントに広げていきたいと考えています。
心や身体のゆらぎによって働きづらい環境があるとすれば、女性がセルフケアしたりマインドセットを変えて耐えるだけではいけないと思います。
「働く上では揺らいではいけない」というつらさを抱えているのは男性も同じだと思います。女性が働きやすい社会になることは、男性が働きやすい社会につながっていくのではないでしょうか。
――心身の不調に悩む人達にメッセージをお願いします。
橋:ゆらぎがあることは悪いことだけではなく、それをきっかけに誰かとつながったり、自分の新しい一面を発見したりと人生を豊かにしてくれることもあります。
セルフケアに苦しい気持ちで取り組んでいる方がいたら、「いつも頑張っているのだから、セルフケアまで無理しないでいいんですよ」と伝えたいです。ご自身を労わる選択肢を増やすことを楽しんでもらえたと思います。
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。