ウォーターズ竹芝と慶應義塾大学SFC田中浩也研究室は、この方法を継承しながら、3Dプリンタを使用し、日本の伝統的な茶室、灯篭、凧のある風景の再構築を目指す。
作品と制作者のコメントを紹介
『立体凧’空連’』を制作したのは、慶應義塾大学 総合政策学部4年の阿部辰海さん。
阿部さんは、「立体的で不思議な形をした凧を、3Dプリンタを用いて製作しました。日本で古くから親しまれていた平たい凧とは異なり、複数の格子状のモジュールを組み合わせた幾何学的な形をしています。独特な形の凧が空中に浮かぶ姿は、ウォーターズ竹芝の景色とともに不思議な光景を生み出します。大人から子供まで、異質な物体を空に浮かべる体験を楽しんでいただけると幸いです」と話している。
『海月灯』を制作したのは、慶應義塾大学 環境情報学部3年の上野祥太さんと、2年の伏木和香さん。
上野さんと伏木さんは、「AR技術は人間に、テレキネシスを開眼させるだろうか。3Dプリント造形物をスマホでスキャンすると、ARコンテンツが画面に表示され、そのコンテンツに触れることで現実の物体が動き出す。物体に直接触れずともARという仮想世界から、現実に介入する仕掛けを制作、ウォーターズ竹芝の水辺に光り輝く『海月灯』として作品を展示します。ARと3Dプリントを組み合わせた最新の表現方法を是非ご覧ください」とコメントしている。
『計極庵』を制作したのは、慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科1年の谷口朝洋さん。
谷口さんは、「形状最適化技術を活用して設計されたこの茶室は、日本の伝統と最先端のデジタル技術が調和した空間です。コンピュータシミュレーションとアルゴリズムを駆使し、構造的な強度や軽量性を保ちつつ形を最適化することで、従来の設計では実現できなかった独特の形状を生み出しました。伝統と未来が融合したこの新たな空間で、特別なひとときをお過ごしください」と話している。