◆母親が亡くなり片付けに没頭

悲しみ紛らわすため片付けに没頭
写真はイメージです、以下同
 大手食品会社の経理で働く健斗さん(仮名・38歳/独身)は都内の湾岸エリアにあるタワーマンションに、数年前から病気療養中の母親と2人で住んでいました。

「仕事ばかりしていて趣味もなく貯金ばかりが増えていくので、せめて母には少しでも快適な生活をしてほしいと思ってタワーマンションを選びました。母も眺めの良さを気に入ってくれて、少しは親孝行ができたのかなと勝手に思っていました」

 しかし、不幸は突然訪れます。安定していたように見えていた母親の病状が急に悪化し、帰らぬ人となってしまったのです。

「突然のことで悲しむ暇もないほどでした。身内だけの葬儀を終えるとどっと疲れと悲しみが襲ってきて、それを紛らわせるために後片付けなどに没頭していました。その日は気分をスッキリさせようと思い家の中にある洋服を全部洗濯していたんです」