◆スクールカウンセラーとの面談で驚愕
――学校の先生の対応はどうだったのでしょうか。
最上:担任の先生は、「児童たちにこういうふうに声かけしてみますね」とか、「クラメイトが〇〇と言ってると、息子さんに伝えてもらっていいですか?」と提案してくれましたが、アドバイスなどは特にありませんでした。原因が分からなかったし、先生も困っていたんだと思います。
副校長先生や校長先生と面談しましたが、「学校を守るために言っているんだな」という印象でした。すべてが空回りというか「うちはやるべきことをやっています」というポーズとしか思えなかったです。
――スクールカウンセラーの女性が、同じ学校の教員かつ保護者だったというエピソードに驚きました。
最上:スクールカウンセラーとして現れたのが顔見知りの同学年の保護者で、その人は同じ学校の教員でもあったんです。すごくモヤモヤしたので調べたんですけど、カウンセラーの世界では、カウンセラーと相談者が「カウンセラーとクライエント」以外の関係性を持つことは、倫理的に良くないとされているそうです。
そんな人に「家庭の状況を話せ」といきなり言われても、「この人はあのお母さんとも繋がってるし、他の人にも話すかもしれない」「そもそも学校側の人だし……」と不信感を抱いてしまい、何も話せませんでした。
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。